クラシックからモダンまで!常識破りの酒蔵「桝田酒造店」が生んだ縁起酒「満寿泉(ますいずみ)」

今回は富山県の常識破りの酒蔵「満寿泉」が生んだ縁起酒「満寿泉(ますいずみ)」をご紹介します。

クラシックからモダンまで!常識破りの酒蔵「桝田酒造店」が生んだ縁起酒「満寿泉(ますいずみ)」

富山の常識破りな酒蔵「桝田酒造店」とは

富山県人ならば一度は耳にしたことのある名前、それが「満寿泉(ますいずみ)」です。

酒蔵の名前である「桝田酒造店」としては明治38年創業という超老舗。一方で、富山県の酒蔵の先頭を突っ走る常識破りな酒造りとマーケティングで知られています。

過去に満寿泉がおこなった施策をいくつか紹介します。

  • ワイン酵母で日本酒作ってみた
  • コルク樽で熟成させたウイスキー風味の日本酒作ってみた(日本初)
  • イタリアで作った最高にカッコイイ瓶に日本酒詰めてみた
  • ガラス製干支ボトルを作って毎年販売してみた
  • 満寿泉はじめ、県内産のお酒が飲める日本酒バルをつくってみた

驚くべきは、いずれも突飛なアイデアに見えるものの販売から数年たった今でもなお全国規模で愛されるスタンダードなラベルとして愛されていること。

コロナ渦に入り、酒の売り上げが低迷したころには、県の酒造組合を巻き込んで「富山県の日本酒をブレンドした1本:富山ブレンド」というラベルを作り上げたほど。

1酒蔵としてだけでなく、県全体、酒造界全体の活性化を願う企業でもあるんです。

奇抜さだけでなく、おいしさでしっかり勝負しているのが満寿泉の強さといえますね。

「満寿泉 大吟醸 寿」について

今回ご紹介するお酒は、『満寿泉 大吟醸 寿』。

ひとつのラベルに二度も寿の文字が出てくるなんて、めでたいにも程がある!

その通り、こちらのお酒は祝い事や記念日などを華々しく彩ってくれる「縁起酒」なんです。

まず目に飛び込んでくるのが、金色のキラキラとしたラベル。日本酒瓶として馴染んでいる緑色のボトルにキレイに馴染んでいますよね。

ほんのりと黄身がかった酒は、口当たりやさしく芳醇な香りが特徴的。

魚介類が豊富な富山の酒ということで、食中酒としていただいてもお料理の邪魔をしない繊細な味わいとなっております。

「満寿泉 大吟醸 寿」は何故できたのか

『満寿泉 大吟醸 寿』の由来について、桝田酒造が公式で出しているストーリーはありません。

販売している酒販店は、総じて「ハレの日に!技術を詰め込んだ一本」と謡っています。

注目すべきことがらとして、桝田酒造店は日本酒界における吟醸酒の先駆け的存在だったということ。

実は、「吟醸酒はうまい」という流れができたのは最近のこと。少し前までは、「日本酒は辛口だ」とか、「地酒は全てまずい」といったような迷信が多くありました。

そんな中、桝田酒造店4代目当主の桝田敬次郎氏は酒蔵の生き残りをかけて吟醸酒づくりに取り組みます。

結果、当時一般的ではなかった「精米歩合を上げる」「米を磨く」「香り高くする」といった吟醸酒ならではの味わいを人々に舌でわからせた第一人者とされています。

「満寿泉 大吟醸 寿」には、吟醸酒の先駆け的存在である桝田酒造店の醸造技術がいかんなく発揮された、究極の一本といえる品物なんです。

「満寿泉 大吟醸 寿」以外にも!クラシックからモダンまで桝田酒造店のおすすめ日本酒!

桝田酒造店にはクラシックなものからモダンなものまで、幅広いラインナップが揃っています。

もし見かけることがあればぜひ!飲んでみてほしい3本をご紹介いたしますね。

商品名 酒米 特定名称 精米歩合
満寿泉 Pero 山座錦 純米吟醸 55%
満寿泉 貴醸酒 本生 米(国産) なし 表記なし
満寿泉 オーク樽熟成貴醸酒 米(国産) なし 表記なし

1本目の日本酒、「ペロ」なんて名前にまずピックリですよね。飲んでみると、その名の通りペロッと飲めちゃう軽さなんです。

日本酒を飲んだことがない、飲んだけど苦手だったという方にオススメしたい一本です。

ラベルも愛らしい謎のアニマルが描かれており、女性受けしやすいラベルとしても重宝するでしょう。

2本目の貴醸酒(きじょうしゅ)。

貴醸酒(きじょうしゅ)とは、お酒の種類の名称。その名の通り、昔々日本が外国の来賓をもてなすための国酒として作り出した甘い甘いお酒の種類のことです。

通常は水で仕込む日本酒ですが、その水の6割程度を日本酒に変更。酒で酒を作るというビックリ製法で、はちみつのような極甘の日本酒が出来上がりました。

バニラアイスにかけるなど、際だった甘さが特徴の日本酒なので、デザートワインのような立ち位置で使える一本です。

3本目の日本酒は、ワインのごとく貯蔵させ、ウイスキーのごとくオーク樽に入れたという常識破りの一本です。

日本酒は「水のように飲める」ことが鑑評会では評価されるため、オークの香りは原点対象になってしまいます。

それでも、ウイスキーやワインについたオークの香りは好ましいとされることから、日本酒にも付けてみたっていいじゃないか!という斬新なアイデアから生まれたそうです。

「日本酒ってこんな香りだよね」という概念を打ち壊す香り。ぜひ一度ご賞味頂ければと思います。

「満寿泉 大吟醸 寿」の味わい徹底レビュー!

ひとくち飲んですぐに気づくのが、圧倒的な香りです。

日本酒の香りと言えば、ほのかに甘い香りが…という程度が一般的ですよね。ところが、『満寿泉 大吟醸 寿』の場合はガツンとくる芳醇な香りが鼻をすり抜けます。

これは兵庫県産の山田錦を40%まで磨き上げ、全国名水100選にも選ばれる富山県常願寺川の伏流水をベースに仕込んだ「素材の良さ」がモノ言う部分でしょう。

加えて、吟醸酒の華やかな香りを形作るのが「アルコール添加」という技術です。

「満寿泉 大吟醸 寿」にもアルコール添加はされているものの、それだけでは醸し出せないような濃厚さを醸し出しています。

まさに「吟醸酒といえば満寿泉」と言われるだけあっての味わいといえますね。

おちょこで少しずついただくお堅いイメージの日本酒ではなく、大きめの酒器やワイングラスなどに入れてワイワイ話しながらいただく、そんな明るいイメージの一杯です。

「満寿泉 大吟醸 寿」はどこで飲める?酒販店で手に入る?

ここまで読んでみると、「満寿泉 大吟醸 寿」を一度飲んでみたくなりませんか?

実は、『満寿泉 大吟醸 寿』が買える場所は限られています。

大手デパートに出向くか、通常よりも高い価格や送料を負うことを覚悟してネットショッピングを使うしかありません。

当店「創作バルanna」では「満寿泉 大吟醸 寿」など、その時々に手に入る名酒を楽しむことができます。

まとめ

今回は、富山県の桝田酒造店が手掛ける極上の日本酒「満寿泉 大吟醸 寿」についてご紹介いたしました。

香り高く、初心者でも飲みやすいことで知られている大吟醸。

その先駆け的存在として知られる桝田酒造店が手掛けた一本「満寿泉 大吟醸 寿」。

一口飲めばガツンとくる芳醇な香りと、スタイリッシュなゴールドラベルがハレの日を美しく演出してくれる存在です。

2人の特別な記念日に、お世話になった方の祝い事やハレの日に。華を沿える一本として知っておきたいラベルですね。

『満寿泉 大吟醸 寿』の味わいがどうしても気になる!という方は、ぜひ特約飲食店に足を運んでみてくださいね。

参照元:桝田酒造店公式サイト
参照元:富山県酒造組合|蔵元紹介:桝田酒造店

著者のイメージ画像

白澤 慶

「創作バル&お結びさんどanna」のオーナー。「Lounge Kiyora」のオーナーでもある。