旨口の最高峰「田酒」酒蔵の特徴、種類を徹底解説!

日本各地には、さまざまな美味しい日本酒があります。
土地土地の特徴を反映した日本酒は、味わいも多種多様。
その中で今回は青森県、西田酒造店の「田酒」をご紹介します。
酒造の特徴、代表的な商品などを詳しく見ていきましょう。

旨口の最高峰「田酒」酒蔵の特徴、種類を徹底解説!

田酒とは

田酒の「田」とは名前の通り、田んぼを意味しています。田んぼのお酒。つまり、田酒という名前は日本の田んぼで取れるもの以外は使用していないことを意味しています。醸造アルコール、醸造用糖類は一切使用せず、米本来の旨味を追求した日本酒です。味わいは濃厚な旨口が特徴。

精米度合い、仕込み方法によってさまざまなスペックがあり、好みに合わせて選ぶことができます。基本的には磨き上げられたものが多く、40%まで米が削られている商品もあります。

田酒の酒蔵「西田酒造店」

田酒を製造している西田酒造店は青森県青森市にあります。西田酒造店は青森市唯一の酒造であり、明治11年に創業されました。酒蔵の代表的な日本酒である田酒の純米酒は、昭和49年10月1日に発売開始されました。完全な手仕事で作られている純米酒は、商品化までに三ヶ月を費やしたそうです。西田酒造店は、現在の仕事や作業に疑問を持ち、質の向上を目指し日々効率的な作業方法を模索しています。杜氏の熟練した技で製造された日本酒は、酒自体の旨味や香りが存分に閉じ込められています。田酒の他の代表的な銘柄には「喜久泉」があります。

田酒の代表商品

続いては、田酒の代表的な商品を紹介します。
精米度合い、仕込み方法によってさまざまなスペックの商品が販売されています。
それぞれの味わいや使用酒米、製造方法について見ていきましょう。

純米大吟醸 斗瓶取り

田酒の最高峰、純米大吟醸の斗瓶取り。なかなか手に入らない鑑評会用のスペシャルなお酒です。

斗瓶取りとは、とても手間のかかる製造方法です。

日本酒はもろみを絞ることでお酒を抽出するのですが、この際に大きな酒袋である「斗瓶」を使用します。こうすることで余計な力が加わらずに自然と滴り落ちるお酒を集めることができるのです。

斗瓶取りをすることで純粋な成分だけが集められるので、味わいは華やかで繊細に仕上がります。斗瓶取りで集められるお酒はごく少量ですので、希少価値のあるお酒として人気を集めています。

プレミアムな田酒の斗瓶取りは、ぜひ一度味わってみたい日本酒です。お祝い事など、特別な日のお供にぴったりですね。食べ物との組み合わせも楽しみたいですが、これだけでも主役級のお酒です。

純米大吟醸 山廃

田酒×山廃のコラボレーションは見逃せません。

山廃とは日本酒の製造方法のこと。山卸しという作業を廃止した製造方法です。山卸しとは生酛系の酒母を作るための作業で、蒸した米をすり潰す工程を言います。なかなかハードな行程で、丸一日かけて何時間もかけて行われます。こうすることで生酛を早く完成させることができるのですが、この作業を廃止しても日本酒を作ることができるということが1909年に判明したのです。
そうして誕生したのが山廃という仕込み方。麹の力によって自然にアルコール発酵が起こり、山卸しした日本酒同様の美味しいお酒に仕上がります。

旨口の田酒が、山廃仕込みによってより深みのある味わいに仕上がりました。エレガントさと果実感のあるフレッシュさを持ち合わせた山廃の田酒は幅広いお料理とのペアリングを楽しめるでしょう。濃厚なチーズ系のおつまみと合わせるのがおすすめです。

純米大吟醸

純米大吟醸の田酒は、最高峰の味わいです。

純米大吟醸は日本酒の精米度合いを指しており、40%まで大胆に削られています。磨き上げられた味わいは、キレの良さが特徴。気品のあるふくらみを感じられる飲み口で、食事と合わせて楽しみたいですね。刺し身系など、淡白な味わいの食事と合わせても味わいを引き立ててくれますよ。

原料米は山田錦。日本酒度は±0と、ど真ん中の食中酒です。酸度は1.4と、バランスの取れた仕上がり。アルコール度数は16.8%です。

純米大吟醸 四割五分

名前の通り、45%まで磨き上げた田酒です。45%精米することで、お米の良さをそのまま味わえる仕上がりに。フレッシュ感、お気雪、立体感が同居したバランス感に特化した味わいです。

こちらも原料米は山田錦。日本酒度は±0、アルコール度数は16.8%です。

純米大吟醸 百四拾

百四拾は「ひゃくよんじゅう」と読みます。これはお米の開発段階の名前で、今は華想いという名前が付けられています。

華想いは山田錦と華吹雪をかけ合わせて誕生した酒米。華想いにはタンパク質の含有量が低いという特徴があります。山田錦に匹敵する質の高い酒米として知られています。

田酒の百四拾は麹米、掛米すべてに青森県産のお米を使用した、まさに青森の地酒。味わいは、フルーツを感じさせるほどのフルーティさが特徴。華やかな香りと味わいを楽しむことができます。

精米度合いは40%、日本酒度は±0、アルコール度数は16.5%です。

特別純米酒 山廃

田酒の山廃シリーズには、純米大吟醸の他に特別純米酒もあります。純米吟醸酒とは異なった良さを味わうことができます。

特別純米酒は醸造アルコール無添加で、米、米麹、水だけで作られるピュアな日本酒です。米本来の旨味を味わうことができます。特別純米酒の精米度合いの条件は60%以下。田酒の
特別純米酒は精米度合い55%まで磨き上げられています。

山廃仕込らしい深みのある味わいと、きれいに磨かれたすっきりとした味わいの両方を楽しめます。

原料米は華吹雪。日本酒度は±0。酸度は1.6と、バランスの取れた仕上がり。アルコール度数はやや低めの15.5%です。

特別純米酒

こちらは山廃仕込ではない、田酒の特別純米酒です。青森県の代表的な酒米の一つである、華吹雪を使用しており、コクのあるしっかりとした味わいが特徴です。旨味とキレが両立した辛口タイプなので、飲み飽きること無く楽しめます。漬物など塩味の強いおつまみと合わせることで、キリッとした飲み口をより強く感じられますよ。

日本酒度は±0。酸度は1.5。こちらもアルコール度数はやや低めの15.5%です。

横浜・関内エリアで「田酒」を飲むならココ!

多種多様な銘柄の産地である日本酒の宝庫、神奈川県。中心地である横浜・関内エリアで日本酒を楽しむなら「創作バルanna」がおすすめです。

「創作バルanna」は神奈川県横浜市中区相生町にある日本酒と創作料理のお店です。今回ご紹介した田酒も、もちろん取り揃えております。

田酒に合うお料理と、洗練された空間で特別なひとときをお過ごしください。

まとめ

いかがでしたか?
今回は旨口の王道酒である青森県の「田酒」について紹介しました。
日本酒通なら誰もが聞いたことがあるほど知名度も高く、ぜひ一度は飲みたい日本酒ですよね。
酒米、精米度合い、製造方法などスペックもさまざまであり、お料理や雰囲気に合わせて選べるのが嬉しいです。
創作バルanna」では田酒はもちろん、地酒、幻の限定品などさまざまな日本酒をご用意しています。

著者のイメージ画像

白澤 慶

「創作バル&お結びさんどanna」のオーナー。「Lounge Kiyora」のオーナーでもある。